子どもが成長して独立するまでには、何といっても教育費がかかります。とくに大学4年間は、親元を離れて一人暮らしをする場合もあり、かなりの金額が必要になります。どのくらいかかるのか、まず、把握しておきましょう。
●幼稚園〜高等学校までの教育費はどれくらい?
文部科学省「子供の学習費調査」(平成24年)によると、幼稚園〜高等学校の教育費は平均で、公立・私立それぞれ以下のとおりとなっています。
(公立) (私立) 幼稚園・3年間 約 69万円 約146万円 小学校・6年間 約183万円 約853万円 中学校・3年間 約135万円 約389万円 高等学校・3年間 約116万円 約290万円
幼稚園〜高等学校まで、すべて公立の場合で約503万円、高等学校のみ私立の場合は約677万円です。また、すべて私立の場合約1,678万円となります。
※高等学校には就学支援金制度があります(平成26年4月入学者から所得制限あり)。
●大学生にかかる教育費はどれくらい?
セールス手帖社保険FPS研究所「ライフプランデータ集」(平成26年)の試算によると、大学4年間の費用は平均で私立文系の場合、自宅通学・約670万円、下宿・約961万円、私立理系の場合、自宅通学・約797万円、下宿・約1,088万円となっています。
国立の場合は、自宅通学・約509万円、下宿・約803万円となっています。
この金額には、受験関係費用や入学金、授業料、生活費、下宿の場合は自宅外通学を始めるための費用などが入っています。
なかなかすぐにたまる金額とは言えませんので、早めの準備が必要でしょう。
●教育費をサポートする貸付制度
子どもも、2人、3人となれば親の負担にも限界があります。準備していても足りなかったということもあるでしょう。そんなとき、考えられるのは奨学金制度や教育ローンの利用です。
奨学金には、学校が独自に実施しているもの、民間団体が実施しているもの、公的機関が実施しているものがあります。代表的なものとしては、日本学生支援機構の奨学金制度があります。この奨学金は貸与制で、第一種(無利息)と第二種(年利3%上限・在学中は無利息)の2種類があり、貸与基準や返還条件が異なります。
教育ローンは公的機関や民間の金融機関で取り扱っています。内容は機関によりさまざまですが、「国の教育ローン」(日本政策金融公庫)は、低金利で融資条件も比較的緩やかなため人気が高いようです。受験費用・入学費用・在学費用のすべてを対象とし、融資限度額は学生1人につき350万円までとなっています。
※生活保険文化センターより抜粋
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