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初夏の風物詩・蛍(2014/05/25)


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蛍は、清流のシンボルとして、古くは万葉の時代から、私たち日本人に大変親しまれてきました。昨今の老齢化、都市化、開発の波にともない、圃場整備による農業用水のコンクリート化、農薬の散布、工場排水・生活排水等の各河川への流入により、清流の水質も悪化し、夏の夜の風物詩『蛍』の姿を見ることは極めて希になりました。
日本には、40種類以上ものホタルの仲間がいます。しかし、そのすべてが光るわけではありません。特にゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルが有名です。
最も大きく(体長12〜18mm)明るく光るのが「ゲンジボタル」です。ゲンジボタルは、体長15ミリ程度、背中に十字の模様があるのが特徴です。5月上旬から7月下旬に見られますが、その年の気候により変わります。本州、九州に分布しています。
ヘイケボタルは、ゲンジボタルより小型で10ミリ程度、6月中旬から8月まで見られます。卵、幼虫、サナギの段階でも発光します。九州、四国、本州、北海道まで幅広く分布します。
ヒメボタルは、ヘイケボタルよりさらに小型で7ミリ程度です。4月中旬から8月まで見られ、九州、本州に広く分布しています。メスは飛ぶことができず、オスも飛翔力が弱いため行動範囲が狭いです。
 ホタルの幼虫は、清流にしか住まず、淡水で生活するカワニナやタニシなどの巻貝を食べて大きくなります。
 生まれてから10ケ月の間に6回脱皮をしたあと上陸してさなぎになります。そして、さなぎになり50日ぐらいで羽化します。
蛍は成虫になると、餌は食べずに、夜露だけで過ごします。6月の中旬頃から下旬ごろをピークとして成虫になります。
 ホタルは約1年かけて水と土の中で育ち、成長後美しい光を放つのは、わずか10日程度です。そのわずかな時間に、懸命に子孫を残すのです。 来年も美しい姿を見られるように捕まえたり持って帰ったりせずそっと観賞しましょう。

※ミニ知識より
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