●武士は鏡開きで運を開きました
お供えしていた鏡餅を木槌で叩き割る「鏡開き」はもともと武士の風習でした。男性は具足(鎧や兜のこと)にお供えした「具足餅」を女性は鏡台に供えた「鏡餅」をそれぞれ雑煮にして食べたことがこの行事のはじまりです。しかし、武家社会では「切る」という言葉を嫌いこのとき刃物は使いませんでした。それで、叩いて割るのですが、おめでたいときに「割る」というのも縁起が悪いため「運を開く」にかけて「鏡開き」と呼ぶようになりました。
割ったお餅はお汁粉や揚げ餅に
お正月の間供えられていた鏡餅は、かびが生えたりひびが入ったりして持て余しがちですが、それを有効に利用する合理的な行事が「鏡開き」です。できれば飾る段階でかび対策をしておくといいでしょう。上下の餅の重なる部分と底に清潔なはけやカット綿を使い焼酎を塗っておくとかなりかびを防ぐことができます。それでもかびてしまったらその部分は削り取って、ひびのところから折ったり、木槌で叩いて割り、細かくします。これをお汁粉や、お雑煮に入れて食べるのがもっともオーソドックスな形。あべかわや揚げ餅にしてもおいしくいただけます。
※情報元:ミニ知識より |