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老齢厚生年金・特例で金額が増える人って?(2013/06/15)


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平成25年4月から改正高年齢者雇用安定法が施行され、企業には65歳まで働く
ことを希望する人全員の雇用が義務付けられました。
働く期間が延びることによって、厚生年金に加入する期間が長くなる人も増えています。そこで今回は、厚生年金に長期間加入した人の特例を取り上げてみました。


●長期加入者の特例とは?

60歳代前半に受け取る年金額が有利になる特例です。
厚生年金に44年間(528カ月)以上加入した人が、長期加入者に該当します。
長期加入者に該当すると、60歳代前半に本来は「報酬比例部分」の年金しか受け取れない人が、合わせて「定額部分」の年金も受け取れます。

ただし、受け取る際には厚生年金の被保険者でないことが要件となります
(働いていても、厚生年金の被保険者でなければ要件を満たします)。

※60歳代前半に「報酬比例部分」の年金を受け取ることができるのは、男性で昭和36年4月1日以前、女性で昭和41年4月1日以前に生まれた人です。また、いつから「報酬比例部分」の年金が受け取れるかは、生年月日により
男女別に異なります。


●増額される「定額部分」の年金額はいくら?

定額部分は65歳から受け取る「老齢基礎年金」に相当する部分です。
厚生年金の加入期間に応じて年金額が決まりますが、加入期間の計算には480
カ月(40年)という上限があります。上限の期間で計算すると「定額部分」の
年金は、年額で約78万円(平成25年度の価格)です。

※長期加入者は、上限より4年以上多く保険料を払っているということになります。なお、44年の期間はあくまでも厚生年金の被保険者期間です。


●どんな人が該当するの?

中学や高校などを卒業して、ずっと厚生年金に加入している人が該当します。

現在60歳の男性【昭和28(1953)年5月生まれ】の例でみてみましょう。
高校卒業後、昭和47(1972)年4月に18歳で就職し、ずっと働き続けて44年以
上厚生年金の被保険者となる場合は・・・。

この男性は、平成26(2014)年5月で61歳になると「報酬比例部分」の年金が
受け取れます(在職中に受け取る年金なので、支給が調整される場合があります)。

その後、平成28(2016)年3月末日(62歳になった年度の末日)以降に退職す
れば、厚生年金の被保険者期間は44年以上になりますので、「報酬比例部分」に上乗せして、本来であれば受け取れない「定額部分」の年金が受け取れます。

この人に一定要件を満たす65歳未満の妻(配偶者)がいた場合は、さらに「加給年金」として年額約39万円(平成25年度の価格)が受け取れます。

※加入期間が1カ月でも不足すると、特例に該当しませんので加入記録をよく
確認しましょう(月の途中で退職するとその月は被保険者期間になりません)。


また、「障害者の特例」に該当する場合も、「報酬比例部分」の年金が受け取れるときに合わせて「定額部分」の年金が受け取れます。

老齢厚生年金の「支給開始年齢のスケジュール」や「長期加入者の特例」については、ホームページ「厚生年金は何歳から受け取れる?」で詳しく説明しています。

◇「厚生年金は何歳から受け取れる?」はこちらから◇
⇒ http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/oldage/15.html?lid=mm202
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