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ふるさと探訪38 昭和30年代の取手(2012/08/15)


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昭和31年の「経済白書」の終わりには、「もはや戦後ではない」と書かれ、この言葉は流行語ともなりました。敗戦の痛手から10年を経て、日本の
経済は戦前の水準を回復しました。戦後復興を成し遂げた日本は、高度経済成長期に入ろうとしていました。

今回は、活気にあふれた30年代の取手の雰囲気を伝える写真を紹介します。

写真1と2は、取手二高の文化祭(秋祭り)の出し物の仮装行列です。
撮影年月日は確定できませんが、30年代の初めごろと考えられます。クラスごとに趣向を凝らした仮装行列は、校内を出発して大勢の観客が待ち構える中、町内を練り歩きました。背景に写っている町並みも懐かしく、当時の
人々の熱気も伝わってくるようです。写真は「美女と野獣」ではないかと思いますが、皆さんはいかがお考えでしょうか。

写真3は、同じころの小堀(おおほり)の渡船です。まだ木造船の時代で、
船首部分の客室はすでに満員、屋根や甲板も人や荷物や自転車でいっぱい
です。小堀の渡船が、人々の日常の足として、現在よりもはるかに利用され
ていた様子が、しのばれます。

今回紹介した写真は、埋蔵文化財センターで9月21日まで開催の企画展
「昔の暮らし・古い道具」で展示しています。取手二高の仮装行列の写真は
全部で9点(「坊ちゃん」、「不思議の国のアリス」、「七福神」など)、
他にも懐かしの30年代の写真を展示して、皆さんのご来館を、お待ちして
います。

※紙面では文中の写真3点を掲載しています

〈問い合わせ先〉
取手市埋蔵文化財センター 電話0297-73-2010
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